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日本数学会

数学辞典
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執筆にあたって

 第3版の発行後20年の年月が経過した。その間の数学の発展は著しい。フェルマの問題、ポアンカレ予想という数学の大きな問題の二つが解けたことは新聞などでも大きく報じられた。一方、最近の伊藤清博士のガウス賞受賞、赤池弘次博士の京都賞受賞などにみられるように、数学が科学の他分野や社会の諸問題に有効に使われていることも世の中でますます認識されてきている。今回の改訂にあたっては、日本数学会の総力を集め、数学諸分野の新しい発展をとりこみ、数学全般の現状をできるだけ正確に伝えることを目指した。第3版から約20パーセントの増ページの中で、特に留意したのは、数学の諸分野は有機的総合体であるとして項目間の有機的関連を重視した第3版の方針を更に強調し、実現することであった。

 なお、今回新しい試みとして、第4版自身に加え、第4版(本文・公式・数表・索引)と第3版(本文のみ)のPDFファイルを添付することにした。辞典としての新しい機能によって、多くの読者に便宜を提供できることを期待したものである。

編集委員長 服部晶夫

「岩波数学辞典第4版の発売について」
数学会による「数学辞典」第4版のページ